楽器について
ピアノ
いつ頃からか、ふつうのピアノのことを、
アコースティックピアノとか生ピアノとよんで、
電子ピアノと区別するようになりました。
アコースティックピアノという言葉をはじめて知ったのは、
キーボード・マガジン という雑誌でした。
この雑誌、1979年の創刊時から10数年、購読していましたが、
アコースティックピアノという呼び方には驚いたものです。
通産省繊維雑貨統計調査室による販売台数統計の中に、
生ピアノと電子ピアノの販売台数の比較 というのがあって、
それをYahoo!知恵袋に載せている人がいて、
1990年以降、電子ピアノの販売台数が、生ピアノを抜いたので、
この前後から、こんな呼び方をするようになったのだと、
思います。
電子ピアノが急速に普及したかげには、
日本の住宅事情があります。
あまり大きな音が出せないので、
音量を小さくしぼれる電子楽器は、重宝します。
それ以外のメリットは、値段が安いということですが、
実は、デメリットの方が、はるかに大きいです。
鍵盤が軽いので、さいしょに電子ピアノから入ると、
ふつうのピアノを弾くための指が、できてこないということです。
電子ピアノにも、2種類あって、
いろんな機能が付いていて、遊びの要素が強いものと、
ピアノの練習用に、シンプルな機能だけのものがあります。
後者の電子ピアノというと、
カシオのデジタルピアノCELVIANO Grand Hybrid
の説明会に行ったことがあります。
タッチ感も、ふつうのピアノと、そう違和感がないということで、
電子ピアノも日進月歩で、いいものが出てきてるみたいです。
ただ、あくまでも、ふつうのピアノを弾いてきた人の、
練習用と考えた方がいいと思います。
エレクトーン
ピアノは大学入学後にグランドピアノに買い替えただけですが、
エレクトーンの買い替えには悩まされました。
所有エレクトーンも、
大学時代に親に買ってもらった C-5R(47万円)を、
仕事をはじめてから、中古の D-30 に買い替えて、
1978年には、フルベースの E-70(180万円)に買い替えてます。
その後、1988年にアイボリーの HS-8(83万円)を購入。
エレクトーンは買い替えで、ものすごくお金がかかります。
私は、HS-8を購入したのを最後に、
エレクトーンは買い替えしないと決心しましたが、
エレクトーンは、買い替えしないで処分するとなると、
ものすごく大変です。
あんなに高かった E-70 を処分したのは、2014年の夏のことです 。
この時の覚え書きは、ブログ に残してますが、
エレクトーン最盛期のモデルだったので、
今のものとは比較にならないくらい造りがしっかりしていました。
1970年代に一大ブームを巻き起こしたエレクトーンですが、
販売台数の移り変わり を見ていくと、
1972年、C-5R 発売時、 202,300台
1975年、D-30 発売時、 260,772台
1977年、E-70 発売時、 302,217台
1980年のピーク時に、 379,242台
1983年、FS-30 発売時、 273,751台
1987年、HS-8 発売時、 206,234台
1991年、EL-90 発売時、 128,099台
1998年、EL-900 発売時、 42,056台
1998年、EL-900m 発売時 32,653台
2004年、ELS-01C 発売時、34,247台
と、どんどん販売台数が落ちています。
(1972年の C-5R 以外は、当時の上級機種が発売された時点での、
エレクトーン全体の販売台数を抜粋してみました)
色分けしているものは、私が買い替え、または、購入したものです。
最初に購入した C-5R だけは、中級モデルでした。
エレクトーンには、初級・入門、 中級、 上級モデルがあって、
初級・入門 や 中級モデル を買ってしまうと、
あとで上級モデルに買い替える、というのが、
エレクトーン全盛期の図式でした。
あまり買い替えしなかった私でも、
これだけ買い替えてしまった、ということです。
この「買い替え」ということが、
エレクトーンブームに翳りがみえてきた一因と、推測してます。
私自身は、HS-8以降、エレクトーンの買い替えはやめましたが、
2009年にmixi*で、EL-900m(発売時価格134万円もした!)を
売りに出している人がいて、格安だったので、購入してしまいました。
同じ県内の人からだったので、
送料も1万円ちょっとしかかからなかったし、
これは、お買い得だったと、いまでも思っています。
*EL-900m購入当時は、ブログをはじめてなかったので、
mixi 内に、エレクトーン EL-900mの部屋 という
コミュニティを作って、そこで情報交換をしていました。
ピアノとエレクトーンの違い
ピアノは、歴史のある楽器なので、いまさら書くこともないけれど、
ピアノで練習することで、指がしっかりできてきます。
電子キーボード(電子ピアノとかエレクトーン)で練習していると、
そういう指の力は養われないので、
ピアノを弾いた時に「鍵盤が重い」と感じるみたいです。
エレクトーンは3段鍵盤なので、
特に、足で弾く足(ベース)鍵盤が難しいです。
ピアノとの一番の違いは、足鍵盤があるということでしょう。
足鍵盤は、左足だけで演奏してもいいけど、
右足も使えると、両足ベースでかっこいいです。
それから、ヒール&トウ(つま先とかかと)奏法というのもあります。
ベース奏法は、毎日さらわないと、上達しません。
私も、エレクトーンをはじめた時、足鍵盤で苦労しました。
どちらの楽器を選べばいいか?
私が始めた頃のエレクトーンは、
ハモンドみたいな電子オルガンでしたが、
1987年以降のエレクトーンは、
シンセサイザーに近い機能を装備しています。
機能がわからないと、音も作れないので、
フロッピーディスク(FD)が安くなってからは、
ヤマハから出版される曲集には、
レジスト(音色)やリズムデータの入ったFDが付属するようになりました。
FDに入ったデータで演奏するとすごく楽しいです。
自分で音色やリズムを作ってもいいし、いろんなことが楽しめるのは、
エレクトーンの方だと思います。
それでも、昔のような爆発的ブームがこないのは、
「買い替え」していくことが、負担になるからです。
どちらを選ぶかは、本人が弾きたいものを選ぶのが、
一番ではないでしょうか。