松田昌さんのピアノアレンジ講座

講座
 
エルム楽器で、夏休みにいろいろな企画をやってくれて、
そのひとつに、夏休みケンハモ企画 というのがありました。

「エルム楽器の社員の方が、
ピアノアレンジ講座も『極意』として、
ふたつのセミナーにしたらどうでしょうか」
というので、こういう名前の講座になったそうです。
 
で、その2日目の、
「マサさんの ピアノアレンジの極意」を受講してきました。
夏休みケンハモ企画 1日目、
「マサさんの 鍵盤ハーモニカの極意」のことは、
別ブログ↓ に書いてます。
https://fumie-el.blog.so-net.ne.jp/2019-09-01  
この2日目も、ホール後ろから、マサさんが、
鍵盤ハーモニカで、『ラバース・コンチェルト』を吹きながら登場。
二日続けて、マサさんの鍵盤ハーモニカが堪能できました。
ピアノアレンジの極意 では、
『松田昌の音楽トレーニング
という本を使いました。

 
「9年前に出させてもらった本を8時間にまとめて、
2時間4回のセミナーでやってることを、
今日は1回にまとめました」
極意 ①  
1. 何調か?  
2. 何度の和音か?  
3. コードネームは何か?  
4.各音は、コードの根音、3、5、7、9、11、13のどれか?
 
「例えば、ベートーベンの曲を弾いてる時でも、
こういう意識は、あった方がいい。
そこの教育が、日本の音楽教育で欠けてると思う」
ということ。
 
極意 ① は、黒板に書いた方がいい!ということで、
黒板の右側に書いてくれてます。
 
音階の番号としてのI、II、III、IV、V、VI、VIIの、何度と、
音程としての、ドーミがIII度、ラーミがV度、
という時の、それぞれの「度」が、
ごっちゃになってる人がいるという話しからはじまりました。

ドーミは、音階の番号としてはI度である。
ドーミは、音程としてはIII度である、というように、
度』には2種類ある。
 
ハ長調の曲で、黒鍵のコードが出てきた場合、
A♭7、とか、B♭のことを、マサさんは、
「A♭7を度数でいうと、♭VI度、
B♭は、♭VII度と呼んでます。
黒鍵を何と呼ぶかも、悩んだ方がいい。
慣れの世界、音階において、度数を把握することが大事」
 
「長7度 を覚えるために、どうするか?」と言って、
オルフェのサンバの出だしを書いてました。

「変ニ長調、イ長調」と言って、
移調して弾いて覚えるというやり方を教えてもらいました。
長6度は、マイウェイ、
短6度は、黒いオルフェ を、全調に移調して覚える。

 
 
極意 ② メロディー+ベースの2声アレンジ  
コードの転回系を使って、美しいメロディーのベースを作る。
3度や6度でハモらせる。
 
この2つのポイントを使って、2声アレンジにした、
『大きな古時計』を弾いてくれました。

茶色のこびんと同じベースライン(ド、ミ、ファファ#ソ)ができるとか、
ド、シ、シ♭、ララ♭、ソ、ファ、ミレド、
というベースラインを見つけた時は、ものすごく嬉しい。
 
クレメンティのソナチネ Op.36-1 も2声。
マサさんのケンハモ講座

『崖の上のポニュ』のアレンジも、2声にしてる。
 
クレメンティのソナチネ Op.36-3 の第一楽章、
C|C|F|C|~、ブルースと同じということに、
35年くらい前に気がついて、クレメンティが好きになった、
等、楽しい話しがいっぱい聞けました。
 
 
極意 ③ 10度伴奏の美しさ  
10度伴奏のバリエーションを書き出してくれました。

これを使ったアレンジ、『ムーン・リバー』を弾いてくれて、
「誰がやっても、きれいにできる」と言ってました。
 
 
極意 ④ セブンスコードの3、7をうまく使いましょう。  
極意 ③と、極意
を使ったアレンジ、
『ロンドンデリーの歌』を弾いてくれて、
「これも、誰にでもできること。
慣れるかどうかの話し」と言ってました。
 
 
極意 ⑤ いいと思ったらすぐパクれ!  
ワグナーのトリスタンとイゾルデ、
有名な 
トリスタン和音 のこと。

で、これに影響を受けたのがドビュッシー、ということで、
『大きな古時計(ドビュッシー風バージョン)』を、
弾いてくれました。

 
 
「誰がやってもできる話し、やるかやらないか」
という言葉で、締めくくりました。

頑張ってみたいですね!
マサさんの素敵なアレンジを何曲もいただけて、
とってもお得な講座でした。

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